田原木の葉神社「ねんねこ神事」






 木の葉神社「ねんねこ神事」
古座町田原地区の木葉神社祭礼行事として、現在は12月第一日曜日の例大祭「ねんねこ祭」、1月14日弁天祭、1月20日戎祭、9月15日八幡祭 があり、祭礼当日は神事を行うとともに、お神楽として「獅子舞」を奉納しています。

 この例大祭「ねんねこ祭」は、和歌山県から「無形民俗文化財」に指定されています。
 残る3つの祭礼は、現在では神事とお神楽奉納だけを行い、「街回り」や「家固め」は行われていません。
また、弁天祭と戎祭は、直近の日曜日に両方の祭礼を兼ねて「天狗の場」を奉納するようになりました。

神功皇后の皇子愛育の故事に由来すると伝えられる「ねんねこ神事」は、日の出より拝礼所までお櫃を頭に載せた童女が、鈴の音に合わせ一歩一歩1時間近くを掛け、ゆるりゆるりと歩く事から始まる。

近隣の人々からも五穀豊饒を感謝し、併せて子安信仰,子孫繁栄を願ってのお祭りとして、崇拝され、数百年続いている。
祭員(おひさし)は奉仕するにあたり
 ☆ 11月の中の「う」の日より、毎朝潮水にて、清めの儀を行う
 ☆ 祭り前日より精進入りし、肉、生魚を食しない
 ☆ 祭り前日より宮ごもりをする
 ☆ 祭り前日に宵宮祭を執行する
祭典執行時間と内容
◎午前6時
朝日遥拝行列<拝殿より約2百メートル先の遥拝所まで1時間あまりかけ、鈴一振りで一歩ずつ進む>

◎午前7時15分           
<ご飯持ち巫女が頭上に持つご飯をお供えし、朝日を 遥拝する祭文「遙かに東天を拝み奉る」>

◎午前7時30分 
祭典(本殿)

湯立ての儀   <釜で沸かしたお湯を使ってお祓いをする(古式のお祓い儀式)>

子ども巫女舞「浦安の舞」(全国共通)<津々浦々の人々の幸を願う舞>

◎午前8時     
子守の神事(拝殿)

お弓の儀     <一升桝に白米を入れ、その上に“ウズラ”(折り紙)を乗せ弓で射る>
(害鳥を無くし、五穀豊饒を 祈念する)
祭文「タンタニ(駅裏地名)のタノクル(田のあぜ道)で、ウズラ(鳥)射てハンネクロー(羽根を狂わす、跳狂う)」

みかん問答  <みかんを食おか、こうじを食おか、酒を飲もかと、斎主と童子が掛け合い問答をする>

子守の神事  <ござ、まくら、おちちにて「ねんねこ〜おろろんよ〜」と子守歌を歌うこのお祭りの語源である>

子ども巫女舞→稲穂まき→餅まき

◎午前9時
獅子舞 : 天狗舞奉納
「みかん食べよか、ご飯にしよか..」と言う、神官と童女の問答の後、ござ、枕、乳房に見立てた袋を、それぞれ肩に掛け「ねんねこ、ねんねこ、おろろんよ〜」と、思い思いの唄い方で唄いながら奉納される。
その唄う様がコミカルで、観衆からは笑いが起こり、ヤジや声援が飛び交う、見ていて大変楽しい神事です。
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