日本最古の石造り樫野灯台




  日本最古の石造り灯台「樫野埼灯台」
■開国と灯台建設(日本最古の石造り灯台)と水仙の花

 大島の東端、樫野の断崖に日本最古の石造り灯台が今も活躍しています。

 鎖国が解かれた日本に、各国からの要請で建設された日本最古の石造り灯台の内の一つが樫野埼に今も灯をともす「樫野埼灯台」です。

 英国技師「R.H.ブラント」が手掛け、明治2年(1869年)4月に着工し、翌、明治3年(1970年)6月10日に点灯された。

 灯台の付近に自生する水仙は、当時の技術者達が持ち込んだ物とされている。当時の大島は、今とは違い道路もなく、大変な環境での工事だったようで、水仙は彼らの心を癒したようです。

 樫野灯台口駐車場から徒歩5分。(高さ10.20m、光度53万カンデラ、光達距離18.5海里)
 
  樫野埼灯台旧官舎
■▽国登録有形文化財

紀伊大島の東端に位置する樫野埼灯台の旧官舎。樫野埼灯台と旧官舎は、イギリス人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計により、明治3年(1870年)に建設されました。

 ブラントンは、明治元年(1868年)に来日し同9年に帰英するまでに、日本各地の灯台やその付属施設の建設を多く手がけましたが、樫野埼はその最初期のものです。

 灯台は昭和29年に大規模な改築が実施されましたが、官舎は当初の形態を比較的よく残しています。

石造平屋建、寄棟造<よせむねづくり>、建築面積162u。
 
  樫野埼灯台建設に使われた石材
 鎖国が解かれた日本に、各国からの要請で建設された日本最古の石造り灯台の内の一つが樫野埼に今も灯をともす「樫野埼灯台」の建設が明治2年に始められましたが、その際の石材が現古座川町の宇津木から切り出された物という文章が残っています。

 『明治2年(1869)3月15日偉人樫野埼に灯明台屋敷拵えにかかる。その石を宇津木より取り寄せる。大石一個、目方千貫より百貫まであり、石屋百五十人の賃金は段々にて…中略…家大工の賃は一人前…以下省略』

 この年から樫野崎の灯台と旧官舎の建設に取りかかったようで、石材は古座川町の宇津木から切り出し、古座周辺からは大工方も雇っていたようで、石材の重さは大きい物で約4トン〜400kgまであったようです。
 
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